2014年に出版された「フランス人は10着しか服を持たない」という本が話題になりました。フランス人=おしゃれというイメージで、たくさんの服を持っている印象ですよね。フランスの首都パリといえば、パリコレが開催されたりシャンゼリゼ通りには高級ブランドが軒を連ねていたり、さしずめ『ファッションの都』と言っても過言ではありません。そんな世間のイメージを覆すタイトルから、ベストセラーになったのもうなずけます。
ビジネスマンのみなさんは、仕事へ行く際はスーツ着用の方が大半ではないかと思います。仕事着にお金をかけたくないと思っている方はたくさんいらっしゃいますよね。そこで今回は、スーツスタイルにこの考えを応用すれば、最低限のコストで抑えられるのではないか・・・という考察です。
春夏秋冬シーズントータルで10着に絞るのは可能か?
もちろん可能です!
日本には四季があり、暑い日も寒い日もあります。それらもふまえたうえで、厳選した10着を提案します。ただし、下着や服飾小物は省きます。インナー、靴下、ネクタイ、靴、カバンは別としてくださいね。とはいえ、ネクタイは基本を押さえた3本、靴もベーシックな2足、カバンなんてもはや1つあれば十分!これで1週間違ったスタイルで乗り切ることができます。ネクタイと靴については以下の記事をご参考にしていただければと思います。
ネクタイ→押さえておきたいネクタイ3選〜スーツスタイルにはネクタイが必須〜
靴→ビジネススタイルの靴とは〜内羽根靴が基本形〜 / オンオフ問わず履ける便利な一足〜内羽根セミブローグ〜
hirostyling流「選ぶべき10着のアイテム」はこちら!
①チェスターコート(ウール)
②ステンカラーコート(コットン)
③無地スーツ(背抜き、チャコールグレー)
④無地スーツ(背抜き、ネイビー)
⑤カーディガン(ウール、ネイビーorグレー)
⑥無地シャツ
⑦無地シャツ
⑧無地シャツ
⑨ストライプシャツ
⑩ストライプシャツ
以上となります。それぞれ解説していきましょう。
①・・・真冬のアウターですね。営業職など外回りがメインの方、寒さが厳しい土地にお住まいの方、また寒さに弱い方にはウールコートは必須です。色目はグレーやネイビーなど合わせやすいものをオススメします。
②・・・春先や秋口のアウターです。スーツだけでは少し冷えるな、という時に羽織れるアウターがあると重宝します。着脱可能なライナー(裏地)付きのものもあるので、それなら真冬でもいけちゃいます(僕が持っているステンカラーコートはそのタイプです)。コートを②だけにできれば、①の代わりにストライプスーツorカーディガン追加でもいいですね。
③④・・・スーツはこれだけあれば十分!汎用性が高く、どんなアイテムにも合わせやすい基本の2着です。黒靴メインの方は、より色目の相性の良いチャコールグレーの無地+ストライプの2着でも◎。また、総裏のスーツよりも背抜きをオススメします。背抜き=3シーズン(春、夏、秋)とも言われていますが、冬場はコートを羽織るので問題なく着用できます。
⑤・・・真冬には必要なアイテムです。スーツの下に1枚羽織っているだけでまったく違います。暑がりで不要な方は、ストライプのスーツをプラスしましょう。
⑥〜⑩・・・とりあえず月〜金1週間を乗り切れるよう5着としました。シャツは消耗品なので、劣化がとても早いです。数をたくさん持っているに越したことはないので、10着のうち半数を占める結果となりました。バリエーションについては好みがあると思いますが、ネクタイやスーツとのバランスを考えると無地を多めに持っておく方がいいですね。
暑がりさん寒がりさんなど個人差や気候差でアレンジを
こればっかりは人それぞれなので、このチョイスがみんなに当てはまります!というわけではありません。
お伝えしたように①の代わりに⑤の別色を追加するなど、僕のオススメする10着をベースにご自身の体質(暑がり、寒がり)や気候、労働環境に合わせたアレンジをしてみてください。まず間違いのないアイテムをセレクトしたつもりなので、どれも定番品として長くお付き合いいただけるものばかりです。
フランス人から学ぶべきは着まわし術
選りすぐった10着が決まれば、あとはこのアイテムたちをいかに着まわしておしゃれに見せるか。・・・とは大げさですが、ここからはスーツスタイルの主役と言っても過言ではない「ネクタイ」の出番です。この記事でご紹介した「基本の3柄」なら5着のシャツとの組み合わせは3×5=15通り、さらにスーツ2着もあるので15×2=30通りのスタイルができあがります。つまり1ヶ月、いや実働20日ほどの方であればおよそ1ヶ月半は毎日違ったコーディネートの完成です。
「着まわしやすいアイテム」をテーマに買い物をすれば大丈夫!というわけですね。基本はシンプル、ベーシック。流行りものや派手すぎるものは避けたいところ。このあたりについては機会があれば書いていきたいと思います。ご質問があれば、些細なことでもお問い合わせくださいね!